2011年3月7日月曜日

「続・妻母の任務」

【修身】しゅうしん
身を正しくおさめて、立派な行いをすることに努めること
日本において教育勅語発布(明治23年)から昭和初期まであった小学校と国民学校で設けられた教科。
「修身」とは、礼儀、(正直・美徳)道徳、孝行、および国を愛する心や感謝などを教える、

「続・妻母の任務」 中等教育女子修身書 巻四 第十一課

三 育児は母の神聖な転職です。母は初子を懐くときに、無限の喜悦と希望を覚え、子を育てるについて、女子の最も高尚な慈愛の美性を現わはすのです。由来育児は家事と共に、女子から話すことの出来ぬ最も古い任務であり、且つ永久に変わらぬものです。子の養育は、やがて国家の為に国民の一員を作つてゐるのです。子供の発育や栄養の如何は、家の繁栄のみならず、国家・社会にも重大な関係を持つのです。母の任務は家の為国の為に大切なものです。

四 母は子の養育と共に、教育の任務を持つてゐます。父母は自然の教育者です。人間の最初に受ける教育は、母の行ふ家庭教育です。母のやさしい心は子供の人格の根本を養ひます。子供は家庭生活に現はれた人生の各方面を体験して生活能力を練磨し、其の国民生活の特色によつて、国民道徳の基礎を涵養するのです。家庭教育者として、母が此の重任を果たすのは、国家・社会に対して、家事よりも一層重大な価値があります。

五 夫婦愛相敬の生活は、一心同体の和合和楽です。真正の異性の和合和楽は、相互感化の生活です。女子は結婚によつて女性の美点を発揮するやうに、夫は妻の感化を受けて男性の長所を発揮します。夫婦の感化は相互に偏つた性質を矯正して人格を円満に充実するのです。殊に元気の沮喪した夫を慰め励まし、或は其の激昂した心を落ち着かしめ、興奮した感情を和らげるなどは、真心をこめた妻のやさしい心でなければ出来ぬ尊い任務です。かやうな感化は、夫を奮励せしめ、夫を反省せしめ其の事業を成功に導き、其の人格を高尚ならすめる上に大切な力です。

日本一元気が出る月刊誌「みんなのうけひのもり」3月号 
『お母さんのための必読知識 修身の授業』掲載


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1 件のコメント:

Love Nippon さんのコメント...

寄稿ありがとうございます。
和合和楽っていい言葉ですね。
現代では男女同権とか平等とか、そういう考え方がだいぶ浸透しているように思いますが、男女が助け合ってお互いの力を引き出して行くという考え方は捨ててはいけないって思います。