2011年3月28日月曜日

「愛」という言葉

私自身、「愛」という言葉には若干の違和感があります。
あまり使わないですよね?この言葉。
日本人の男性は女性に対して「愛してます」とはなかなか言わないと思います。
言いますか?

天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)は、陰陽左右どちらにも偏らない普遍の神様ですが、『古事記』ではこの後、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)と「神産巣日神(たかむすびのかみ)が現れます。どちらの神様の名前にも「むすび」という言葉が入っています。
この「むすび」「むすぶ」についての以下のような解釈がとても興味深いと思ったので紹介します。


日本では古来「愛」という字を使わなかった。「愛」という語はシナの言葉ですが、英語では「ラブ(LOVE)」というんですけれども、これは煩悩の愛とも間違う。日本ではそのような不完全な語を使わないで、「産巣日(むすび)」と言ったのであります。「むすび」というのは、「愛」という語よりも非常に深遠な意味を含んでいるのであります。「むすび」というのは、「結婚」の「結」にあたる字ですが、皆さんが羽織の紐を「結ぶ」と言っても、近頃の若い人では羽織を着ている人が少ないし、羽織の紐を知らない人が多いが羽織の紐でも寝巻の紐でも、左と右とを結び合わす。そうすると、前の結ばないときよりも美しい複雑な形が現れてくるでしょう。これは「新価値の創造」である。それで左と右、陽と陰とが完全に結び合うと、このように「新しき価値」がそこから生まれてくるのであります。愛は自他一体の働き、陰と現れ、陽と現れているけれども「本来一つ」であるから、互いに結ばれて一つになることです。「愛」というのは「自他一体」の実相の再認識であります。こういうふうに、宇宙の本源なるところの本来一つの神様が、二つに分かれ、陽と陰とに分かれたのがそれが再び一つに結ばれて「新価値」を生み出すところの働きをするのが、「高御産巣日神(たかみむすびのかみ)」「神産巣日神(たかむすびのかみ)」である。


『古事記と現代の預言』 谷口雅春著 より


たまにはお酒を飲みながら「愛」について語るのも楽しいかもしれません。笑

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