2011年4月17日日曜日

我が国の原子力開発と利用における政策と成果レポート

4月16日(土)、日本近現代史研究会第二回特別講演会が、向原住区センターにて行われました。
講師は中野啓昌氏。動力炉核燃料事業団の理事であったご経験をお持ちです。
項目は「我が国の原子力開発と利用における政策」

我が国のエネルギー自給率は、2000年において20パーセントほど。また、そのうち原子力を差し引けば約4パーセント。また、東京電力における原子力の使用率は44パーセント、関西電力は55パーセント。

日本は世界でも優秀な平和的原子力利用を行ってきていること、あれだけ巨大な発電所が地震では壊れなかったこと(今回のは地震)を考えるとやはり、高度な技術力を持っているのだなと思いました。

事故が起こったときに一番の問題は「嘘の報告がある事」だそうです。
どうしても当事者は隠そうとしてしまう。
そしてすぐばれる。
これが原子力への不信を抱かせる一番の原因だそうです。
「嘘をつかなくちゃ」と思わせるような大事態になってしまうのも問題だと思いますが、確かにその通りですね。いかなる場でも落ち着いて正確な報告をしなくてはいけないというのは、すべてのことに繋がります。
こういった覚悟をいつでもしておく教育も大事なのではないでしょうか。
個人的には、自給エネルギーと宣伝しつつもウラン自体はオーストラリア、カナダからの輸入品であること、極度な専門化、細分化による業務不透明化、諸刃の剣であることを考えると原子力は不要と訴えたいものの、まだまだ難しい事を再確認してきた勉強会でした。

2 件のコメント:

Love Nippon さんのコメント...

この部分。

「事故が起こったときに一番の問題は「嘘の報告がある事」だそうです。どうしても当事者は隠そうとしてしまう。そしてすぐばれる。これが原子力への不信を抱かせる一番の原因だそうです。」

これって人間の心理ですから、よほど徳の高い人でなければ防げないですよね。

「嘘の報告があるのが悪い」ということを言ったところで何も解決しないように思います。

wakaki さんのコメント...

Love Nipponさん

確かにそうなんですよね。
それでその、よっぽど徳の高い人が原子力関係にどのくらいいるか。

そう多くはないと思います。
技術がどんなに進もうと、結局扱うのは人間ですもの。
これから先、人間の性分が大きく変わるとも思えませんし、やっぱり原子力発電には人間の奢りを感じますね。