2011年4月25日月曜日

家庭菜園を第一歩は土作り - パーマカルチャー

最近話題のパーマカルチャー。
『日本の暦』の中の人たちも関心を持っています。

左の写真の本を読むと、パーマカルチャーの心構えとは次のようなものだと書かれています。

地球に対する配慮
生命を支えるすべてのものに対して心を配り、より豊かで持続可能な地球を築く。

人間に対する配慮
人間が地球に与えるインパクトの大きさを自覚し、環境を保全しながら人間の基本的欲求を満たす。

余剰物の共有
自分が基本的な欲求を満たしたら、他者が同じ目的を達成するように余り物や情報を提供する。

しばしば食料問題やエネルギー問題を論じるときに「持続可能」とか「循環型」といった言葉が出てきますが、それをまさに自分から始めようという考え方と実践方法をまとめたのがこのパーマカルチャーです。

パーマカルチャーは、自然の力を使った循環型で多品種で集積度の高い農法を提案しています。家庭菜園といっても馬鹿にできないくらいの量の栽培ができるのが魅力です。

菜園には土が必要。
良い土を作るのに使われる、ホームセンターなどで買える、生ゴミを処理するコンポスト。
簡単に自作ができるので紹介します。

まずはとても手軽な段ボールコンポスト。
材料費は2000円ちょっとです。

段ボールコンポスト

【作り方】
1.幅50cm、奥行30cm、高さ30cmの厚みのある段ボール箱を用意して、底を閉じてテープで固定。
2.底を2重にするために、底の大きさに切った段ボールを敷く
3.上蓋を垂直に立ててテープで止める。
4.箱の高さに合わせて直角に折り曲げた段ボールを箱の内側の四隅に張って補強する。
5.箱の底の大きさに合わせて切った新聞紙を敷く。新聞は2日分ぐらい。
6.箱の中に、腐葉土5kg、米糠3kgを少しずつ交互に入れて混ぜ合わせる。放射菌を入れると早く分解される。(放射菌:枯れ葉の堆積や朽ちた倒木に見られる白いかたまり)


【使い方】
1.生ゴミはステンレスのボウルの底に丈夫な広告チラシの紙を敷き、その上に2~3cm角に切って十分に水分を飛ばしておく(魚の骨はきれいに分解される、お茶やハーブを入れると腐敗や臭いを防ぐ、卵の殻や鳥の骨は、砕いて発酵・分解されやすくした上で直接土に入れるようにし、コンポストには入れない、調理された残飯はコンポストに入れない)
2.初回だけは、真ん中に穴を堀り、米糠を適量入れてから生ゴミをひとつかみ入れてよく混ぜる。用意した生ゴミがなくなるまでこれを繰り返す。
3.2回目以降は、1回につき四隅の1カ所に穴を掘り、冬は2日に1回、夏は毎日2の要領で生ゴミを埋めていく。
4.コンポストは好気性発酵なので、風通しをよくして、虫が入らないように綿の布などを掛けて、隙間が空かないように紐で縛る。
5.直射日光や雨を避けて、屋外の風通しのよい場所に置けば5年以上、そのまま使える。
6.分解が進んで土が増えてきたら、土になった部分を厚いポリ袋に移して1ヶ月以上熟成させる。
7.熟成した土は、種や苗を植える2週間前に元肥として種や苗の下に入れたり、追肥として菜園に入れる。

次にちょっと上級のミミズの助けを借りるコンポスト。

ミミズコンポスト

【作り方】
1.生ゴミ500gに対して、幅と奥行が30cm、高さが18cmほどの木箱を3つ用意する。(木箱でなくてもかまわない)
2.上段は生ゴミを入れる、中段はミミズの棲みか、下段は堆肥となる糞がたまる。
3.上段と中段は底をくり抜いて網を張り、ミミズが餌場へ行き来できるようにする。
4.上段と中段は、箱の横に通気用の穴をあけ、内側に目の細かい網を張って虫の侵入を防ぐ。
5.ミミズが棲みやすいように、上段と下段にはおがくずや切り藁、堆肥などをたくさん入れる。(生ゴミの臭いを防ぐ効果もある)さらに少量の砂を入れるとミミズの消化を助け、堆肥へのミネラル供給になる。
6.上段には蓋をつけて虫の侵入を防ぐ。
7.下段にはウォームティーと呼ばれる良質の液肥がたまるので、液肥を抜く穴をあけておく。


【使い方】
1.シマミミズやアカミミズが適している。目安として1日平均500gの生ゴミに対して2000匹が必要。
2.設置場所は一年を通じて温度変化の少ない、暗くて湿った場所がよい。真冬は防寒対策をするか、室内に移動する。
3.ミミズの棲みかには霧吹きをかけたり、ちぎった新聞紙を上段の上に敷き、適度な湿度を保つ。
4.生ゴミは新鮮なうちに入れる。ネギやニンニクなどのユリ科の植物、柑橘類の皮、腐敗しやすい肉や魚、乳製品、油物はミミズには有害なので入れない。
5.中段に糞がたまると、ミミズには毒なので、時々取り出して堆肥として菜園にまく。

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